No. 2252アディゼロ匠ren ブースト & キャタピラン
トレランシューズ&キャタピランという組み合わせを先週土曜日に試してみましたが、今度はロードで試してみました。
既に多くの方がキャタピランを使っているのだから今更感たっぷりの内容になるかもしれません。。。
実は以前キャタピランを何かのプレゼントでいただきましたが、走るときに使う気にならず普段履きのスニーカーに使っていました。というか今も使っています。
だいぶ古くなったニューバランスの996です。紐が劣化して結んでもすぐに解けてしまう状態であったので家にあったキャタピランを使ったわけです。
なぜランニングシューズに使わなかったかと言えば、イメージ的に重量が増すと感じたのとゴム紐ってなんだかユルいイメージがあったからです。ユルいって締め付けがユルいのではなくて、イメージがユルく感じたのです。
紐を解いたり結んだりが面倒くさい人向けのアイテムなんて走る時には要らないと思っていたのです。ランナーにとってシューズを履く時は儀式といっても大袈裟ではないくらい大事な瞬間なのです。
紐を目一杯緩めて脱いであったシューズに、スッと足を入れて踵を合わせて爪先から靴紐を締めていく。この動作は面倒くさくないし浮腫みなど足の状態も把握できる大事な時間です。また紐を緩めないでシューズを履いたり脱いだりしたらシューズの命である踵を潰してしまいます。
そのようなことから私は使っていませんでしたし、同様の考えやイメージを持っているランナーは少なからずいると思います。
そのように感じているランナーにとっては結ばなくてよい靴紐と言うキャッチコピーや、履きやすく脱ぎやすいということにはまったく魅力を感じないのです。
私がレースの整列地点で待機している時に、どんなシューズが多いかチェックしていると書いたことがありますが、私のいる辺りでキャタピランを使っているランナーを見たことはありません。見たことないは言い過ぎかもしれませんが記憶に残っていません。その理由は上に書いたことと大きく異なることはないでしょう。
私を含めてそのように感じているランナーがキャタピランをレースやポイント練習で使うには、使うことによって走りが変わるとか、走行中のストレスが軽減する等のメリットが必要なのです。
その観点から水曜日、木曜日と2日試して感じたことを書きます。
まずキャタピランを緩めないで脱いだ状態の画像です。左は若干緩めています。
伸縮素材で作られてますからこのくらいキュッと締まります。
普通の靴紐をここまで締める人はいませんよね。ここまで締めるとしたらシューズのサイズが合っていないのでしょう。
この状態でシューズを履こうとしたら結構大変です。少なからず踵を潰してしまうでしょう。
私は踵を潰したくないので、いったんユルユルにしてから履くようにしてます。ただ普通の靴紐なら紐を緩めるのは簡単ですがキャタピランは団子があるので緩めるのが結構面倒くさいです。
その時点で私にとっては履きやすく脱ぎやすいというメーカーのキャッチコピーのメリットは消えます。
もちろん上部2コマくらい緩めれば踵を潰すことはありません。しかし全体をバランスよく締めるには毎回緩めてからバランスよくキツくしていった方が絶対に良いと思います。
これは普通の靴紐も一緒ですが、脱ぐ時に紐を緩めない人がいますが、それだと履く時にそのまま足を入れるのも大変だし全体をバランスよく締めることは出来ません。爪先側はキツいけど上部は緩いとか。またそのまま履ける人は結び方が緩いです。
必ずシューズを脱ぐ時に、面倒くさがらずに上から爪先側まで全体を緩めてから脱ぐようにしましょう。
そうすることで次回履く時にはスッと気持ちよく足をシューズに入れることが出来てバランスよく締めていくことが出来ます。
キャタピランも同様です。脱ぐ時に力を入れれば脱げますが、私は全体を緩めてから脱ぐようにしました。面倒くさい時でも半分くらいまでは緩めます。
ここまで読むと、そんな面倒くさいのをあえて使う必要ないと思われた方が多いでしょう。
もちろん結ばない靴紐キャタピランのキャッチコピー通りに使われてる方は緩く締めて履くでしょうからイージーに使えます。
ただある程度タイムを意識して走るランナーにはキャッチコピー通りの使い方は出来ないと思います。
では私が二回練習で使ってキャタピランをこれからも使いたいと思った理由を書きます。
ちなみに二回の練習とはブログに書いてますが、キロ4’40ペースで緩く15キロ走った練習と、マックス3’27まで上げた1000m×5本のインターバル練習です。
まずキャタピランを使うことでシューズと足の一体感が高まります。感じる場面は二回あります。
接地後に足が地面から離れていく場面と接地の瞬間です。
一体感が良いとどんなメリットがあるかというとこんな感じでしょうか?
接地後に足が地面から離れていく場面では、シューズが足にぴったりフィットしたまま引き上がります。
例えば踵のホールドがないサンダルを履いて脚を上げたら当たり前だけど踵部分は足から離れます。
靴紐の締め方が緩いランナーの状態は大袈裟にいうとこんな感じです。サンダル履いて走るのは大変ですよね。
自転車に乗る方にしかイメージ出来ない例えですが、ビンディングでサイクルシューズとペダルを固定した状態と固定なしの状態に近いです。
ペダルとサイクルシューズを固定していれば引き上げ時も隙間はありませんが、固定してないと隙間やブレ等が発生します。どちらが楽に安定してペダルが回せるかと言えば書くまでもありません。
また接地時にホールドが良いとブレません。
接地は足(身体)が落下する時に発生する力を前に進むための推進力に変換する非常に大事な場面です。
接地時間は非常に短く、昨日のインターバルであれば0.189秒と0.2秒を切っています。この一瞬にエネルギーを変換して前に進むわけですから少しのブレによって前に進むべき推進力が上下前後左右に分散されてしまいます。
また接地時にブレると様々なトラブルに結びつきます。少し考えただけでも左右のブレは膝や足首に負担がかかるし、路面が荒れていれば捻挫しやすいです。また接地時にフィットしてなければ、インソールと足に隙間が生じた状態から接地時に隙間がなくなります。これを繰り返したらシューズ内で摩擦が発生して靴擦れ等を誘発します。
この辺りは詳しく書かなくてもシューズと足がフィットしている方が良いことはご理解いただけると思います。
そもそも私の周りのランナーを見回しても新しいシューズが出たらすぐに買う人は多いです。また常に良いシューズに巡り会いたいといろいろ試しているランナーも多いです。
それは何故かと言えば速く楽に走るために自分に合った最高の一足を求めているのです。
ただ最高の一足を手に入れても履き方が悪くシューズの性能を活かしきれていないランナーもたくさんいます。靴紐がユルユルで踵が浮いちゃうような人もいます。靴擦れが激しいと悩んでる方のシューズを見ると靴紐の結び方に原因があるケースもあるし、膝が痛いというランナーも原因は案外靴紐の結び方なんてケースもあります。
そのくらいフィット感は大事なのです。
私は靴紐の結び方はしっかりしているつもりですが、キャタピランを装着することでよりフィット感が増すの感じたので使うことにしたのです。
多少面倒くさくても良いフィット感が得られるなら私は面倒くささも厭いません。
またキャタピランを使ったことがあるけど足の甲が痛くなったから止めたという話も友人から聞きました。福岡国際マラソンに出るようなエリートランナーです。
私も初日履いた際に少しキツく感じましたので微調整をして痛くならないように緩めたのですが、それでもこの画像の右足くらい締まっていたのです。
普通の靴紐でここまで締め上げたら多分痛いです。
そこで昨日は自分自身の感覚で少し緩いからもう少し締めたいと感じる位置にセットしてインターバルトレーニングをしました。
足がブレないか心配でしたが、まったく問題ありませんでした。
シリアスランナーはついつい靴紐を締めすぎる傾向がありますが、キャタピランを同じ感覚で使ったら多分痛くなると思います。
少し緩いかもと感じるくらいで走ってみて問題なければその位置がベストでしょう。
また私は結ばない靴紐キャタピランをあえて二回団子結びしてます。キツくは締めずに絡める感じです。これをすることで最上部の穴を結ぶラインに紐が来るのでホールドは確実によくなります。
最後に重さを測ってみました。
まずは買って履く前に測ったら169gでした。
その後履いてるのでソールに土が付いたりインソールや生地に汗や汚れが付いたりで多少重量が増えてるかもしれません。
キャタピラン付きを測ったら173gでした。上記のように測った時点が違うので多少の誤差はありますが4g差です。
この重さが気になるならキャタピランの短いサイズを使えば良いと思います。これだけ余ってるのですから。いっそのこと思いきって切ってしまうのもありかもしれません。解れちゃうかもしれませんが。。。でもフィット感が良いと軽く感じるのは間違いないです。
私はキャタピランのユルユルなイメージが嫌で使う気になりませんでしたが、喰わず嫌いでした。
このホールド性能は速く長く走る上で大きな武器になると感じましたが、まだ2回しか試していないので、これからいろいろ試してみて自分のベストフィットを探してみます。
自己ベストを追いかけているランナーなら多少面倒でも毎回緩めてから少しづつ締めて行くことで最高のフィット感が得られると思います。