No. 2509吉田香織さん、さいたま国際マラソンで2位
私も、さいたま国際マラソン走りましたが、完走記は後にして、まずこのことを書かずにはいられません。
カオリンこと、吉田香織さんが終盤強豪のケニア選手を抜いて2位になりました。日本人ではトップです。
ただ、タイムが2時間28分台であったので、おそらくこんなニュースが出るとは想定していましたが、やはり出ました。
ようは、香織さんは、さいたま国際マラソンで2位に入ったけど、タイムは陸連の設定タイム2時間22分30秒から6分以上遅く、陸連の評価は低いという内容です。
さいたま国際マラソンは、2016年リオデジャネイロ五輪の選考会を兼ねています。
吉田香織さんは、その舞台で実業団選手に追いつかれることなく、ケニア選手も抜いて2位に入ったのです。
日本陸連幹部の評価は、駅伝シーズンということもあり、ナショナルチーム所属の選手は出場せず、各実業団の有力な若手のエントリーもなかった。
と話しています。
また、陸連の設定タイム2時間22分30秒から6分以上遅く、陸連幹部は「優勝した(エチオピアの)バイサに最後の10キロで3分遅れた。そこで勝負しないと(五輪で)メダルには届かないというのが正直なところ」とコメントしたといいます。
また、別の陸連幹部も「30キロ以降、もう少し力が足りなかった。今回であれば、もう少し勝負してほしかった」と、落胆を隠さなかったとニュースに書かれています。
女子マラソンの五輪代表は3名で、既に今夏の世界選手権で伊藤舞選手が7位入賞し、すでに内定しているので、残り2枠を今回のさいたま国際、と1月の大阪国際、3月の名古屋ウィメンズの結果により選考することになっています。
ここまでは、ニュースに書かれた内容です。
陸連幹部のコメントは想定はしていましたが、目の当たりにするとやはりガッカリします。
まず、
駅伝シーズンということもあり、ナショナルチーム所属の選手は出場せず、各実業団の有力な若手のエントリーもなかった。
と言う点に関しては、オリンピック出場と駅伝のどちらを大事にするかだと思いますし、そもそも、そのようなシーズンに開催されるレースを選考レースに選んだのは誰なのでしょうか?
また、そのような有力選手が出なかった理由は、駅伝シーズンというだけではなく、タイムが狙えないコースだからではないでしょうか。
そのような、難易度の高い選考レースを、選んだ国内招待選手はチャレンジャーだと思います。
陸連の設定タイム2時間22分30秒から6分以上遅く
と言う点に関しては、さらにおかしい。
そもそも、トラックレースであれば設定タイムは意味があると思うけど、高低差やカーブの多さでタイムが変わるのは、市民ランナーでも分かることです。
はっきり言って、さいたま国際のコースは過酷です。私のガーミン920xtjで計測したデータによると累積標高は156mありました。
また、アップダウンが続き、カーブが多くリズムを作るのがとても難しいコースです。
私の感覚だと、累積標高100mにつき、距離が1キロ伸びたのと同じくらいの難易度です。
一般的なマラソンコースの累積標高が50m程度としたなら、1キロくらいコースが長いのと同じくらいと感じます。
ちなみに吉田香織さんの平均ペースは1キロ3’30です。
実際、日本代表チャレンジャー枠で走り自己ベストを更新した友人は、非常に少なく、最近のワーストタイムを更新した友人は多いです。
また、2時間30分前後で走る男性市民ランナーの多くも同様です。
それはオリンピックを目指すエリートランナーにとっても同様です。
大阪国際や、名古屋ウィメンズのコースと比べたら、さいたま国際のコースはタイムが出ないのは、ランナーなら分かることです。
このコースで、2時間22分30秒を出す力があるランナーなら、日本記録を破れるのではないでしょうか。
コースの難易度は関係なく、タイムがすべてだというなら、さいたま国際を選考レースに加えることが間違いだと思います。
優勝したバイサに最後の10キロで3分遅れた。そこで勝負しないと(五輪で)メダルには届かない
と言っていますが、日本人一位を守るのではなく、前をいくケニア人ランナーを追いかけ、2位に上がった吉田香織さんは十分勝負したと思います。
吉田香織さんが、オリンピックに出られるかどうかは、大阪国際マラソンや、名古屋ウィメンズマラソンの結果によりますが、もし、2時間26分、27分のタイムの選手が吉田香織さんよりタイムが上だからと選考されることがないことを願います。
また、選考対象ランナーが所属するチーム関係者を選考委員に選ばないのは、大事なことだと思います。
もちろん、自分の教え子を贔屓するなんてことはないでしょうが、そう思われたら選ばれた選手が可哀想です。
昨日、自宅に帰ってから、録画を見たけど、吉田香織さんの走りは素晴らしかったです。
また、高橋尚子さんや、赤羽さんのコメントは素晴らしかったです。是非選考委員に元女性アスリートを入れて欲しいと思います。
選考は、会社でいったら人事権ですから、納得感がすごく大事だと思います。
実業団選手のような恵まれた環境にない中で、一生懸命練習して強くなった選手を評価できる国であって欲しいです。
極一部の陸連の評価だと思いたい内容ですね
何を観て評価するのか選手が可哀想
さいたまで決定して、名古屋や大阪はやる価値がないということでしょうか?
ベルリンのように記録が出やすい大会で世界最高記録を出しても褒められないということでしょうか?
かつての高橋尚子、野口みずき、渋井陽子のようなタイムを出せないなら、オリンピックで勝てない種目なら、いっそのこと1人も出させない。陸連はそれぐらいの判断をしてもよいと思う。
関係者の努力には敬意を表したいが、選考レースとしては、ちょっと迫力に欠けた。それは事実だと思います。吉田さんは印象に残るレースはしたと思いますが、これで決めてしまうのも安易だなと。
最後の一行、陸上の実業団は恵まれているんかー。
バトミントンはフルタイム勤務当たり前なのにな。