No. 1689当たり前だけど自己ベストより大事なこと

たくさんの方が
東京マラソンで自己ベストを
狙ってると思います。

私は三回走りましたが
三回とも当時の自己ベストでした。

2008年  3時間46分台
2009年  3時間21分台
2011年  3時間04分台

記録の狙いやすいコースで
あることは間違いありません。

また途切れることのない
沿道の応援に
折れそうになった心を
何度もささえてもらった。

自己ベストって
過去一度も走ったことのない
未知の領域です。

ここに足を踏み入れることは
自分の狙っていたタイムに
届かなかったとしても
素晴らしいことなんです。

例えばサブフォー狙っていて
出来なかったけど、
自己ベストを出したら
自分を褒めましょう。

失速したとか

序盤速く走りすぎたとか

後半粘れなかったとか

トイレに行ってしまったとか

粘る気持ちが足りなかったとか

探せばいくらでも改善点は
出てきます。

完璧なレース運びなんて
そうそう出来ません。

改善点は伸びしろです。

もっと速く走れる余地を
残しているのです。

また粘る気持ちが足りなかったと
私も思うことは多々あります。

このままペースを保てば
サブスリーとか思いながらも
保てなくなる。

気持ちが弱いな~って
よく思います。。。

でも倒れる前に倒れないように
防御本能が働くことは
人間の素晴らしい制御装置なんです。

それは車でいうリミッターです。

300キロ出せる車だけど
180キロから加速できないように
リミッターがついているのです。

なんで180キロかは分かりません。。

法定速度はそんなにないから
なんらかの過去の経緯があるの
でしょう。

ただスピードを抑えることは
安全に走れることとリンクします。

話がそれるので戻します。

例えば100の力を持ってる
ランナーが100の力を出しきったら
たぶん体に障害を持つことになります。

最悪死亡するかもしれない。

そもそも出し切ることは出来ない。

箱根駅伝を走る選手はなんで
襷を繋げたあと倒れこむまで
走れるかというと、
出し切るための練習をしているから、

例えば一般のランナーが60%しか
出せないとすると一流ランナーは
90%くらいまで出せるのです。

そしてそもそも出せる力も大きい。
これも練習により拡大する。

分かりやすく数字にすると

一流ランナーは150の力(ポテンシャル)
をもっていて90%まで出せるとすると

150×90%だから135

一般ランナーは100の力をもっていて
60%までしか出せないとすると

100×60%だから60

凄い差になるわけです。

だから速くなるためには
ポテンシャルを高めることと
そのポテンシャルを出しきる
ようになれる練習をする必要
があるのです。

ポルシエに乗った下手くそより
ヴィッツに乗った上手な人の方が
峠を走れば速いでしょう。

もちろんアクセル踏むだけの
状況なら別ですけどね。

ここで注意して欲しいことが
あります。

ポテンシャルを拡大するのは
いいことです。

ただリミッターの効く位置を
高くするのは危険と隣り合わせに
なります。

100のポテンシャルを持ち60まで
出しきれるランナーがいた。

そのランナーが努力して80まで
出しきれるようになった。

もちろん速く走れるようになった。

80であればまだ20は余裕があるから
身体に悪影響は出ないかもしれない。

その方が体調不良により
ポテンシャルが80に低下した時に
80を出したらどうなるか??

普通は出せなくなります。
苦しくなったり痛くなったしますから。

ただ練習により出せるようになったら
ホント危険です。。。

凄く漠然とした話だし
数字も仮定の数字だから
信憑性もありません。

ただイメージは持って
いただけたと思います。

速く走れるようになるのは
ランナーにとっては素晴らしい
ことです。

ただ限界まで追い込み
出しきれるようになるのは
ホント危険なことなんです。

私のリミッターは非常に
低いとこに設定されています。

周りからも言われるし
自分自身もそう感じます。

ただ私は走ることを長く続けたい。

だからリミッターを上げるのではなく
ポテンシャルを高めていきたい。

多くのランナーは自己ベストを
出したいと思ってますが、
自己ベストを出すために
故障して走れなくなったら
どうでしょう。

私は嫌です。

でもサブスリー出したら
走れなくなってもいい!

と思う方はいると思います。

では死亡するかもしれないと
したらどうでしょう??

死ぬ覚悟で自分は走っていると
いう方もいるかもしれない。

もちろん考え方は様々です。

でもレースで死亡したら
家族や友人が悲しむというより
周りに大変な迷惑がかかります。

もしかしたら大会が中断・中止
になるかもしれない。

翌年以降開催出来ないかも
しれない。

大会関係者の責任問題になり
職を失うかもしれない。

その他様々な影響がでます。

ですから限度を超えた無理は
すべきではないのです。

体調が悪いときには
でない方がもちろん良いのだけど
仮に出るなら自分の体調に
細心の注意を払って
ヤバイと思ったら止めるべきです。

これって自己ベストより
大事なことだと思います。

同じくらい大事なことがあります。

凄く大事なことです。

もっと大事なことかもしれません。

それは2009年の東京マラソンの
時のことです。

当時の自己ベストは3時間26分台で
最低3時間15分。
うまくいけば3時間10分切りを
狙っていました。

35キロ辺りまでは強風に
悩まされましたが
調子よく走っていました。

3時間10分切りは厳しくても
近いタイムは出せると
思っていた時に予期せぬ
出来事が発生しました。

それは倒れた方を
救急車で運ぶために
止められたのです。

もちろんすぐに止まりました。

救急車はもう出れる状態だったから
たいしたタイムロスではないと
思った。また運ばれる方の
容態が気になった。

早く運ばれれば
助かる確率は確実に高まる。

と思っていたら
後続ランナーが係員の制止を
振りきり止まらないのです。

一人二人ではありません。

たくさんです。

おそらくゴールタイムが
3時間10~20分の方々です。

なぜ止まらない!!

と怒りを覚えました。

そして同じランナーとして
悲しくなりました。

このランナー達は
自己ベストのために
懸命に走っていたのでしょう。
苦しい練習をして
何かを犠牲にして
頑張ってきたのでしょう。

でも生死の境にいる方を
踏み台にして出した
自己ベストに価値はないと
思います。

正確な時間は計ってないけど、
すぐに出れる状態から
1~2分は出れませんでした。

心肺停止ならこの時間は
非常に大きな時間です。

いまでもその時のことは
画像として脳裏に焼き付いています。

凄く悲しい出来事でした。

ちなみに私は制止時間が
長くなってしまったあと
ペースを戻して走ったことから
1キロ先くらいで
【ドックン】って嫌な鼓動を
うち、そこからはペースダウンして
ゴールしました。

それでも自己ベストでしたが、
最低でも3時間15分は
切れると思っていたので
悔しかった。

人命救助のためのロスは
まったく気にならない。

ただ人命救助をする救急車の
運行を邪魔したたくさんの
ランナーによって、
私が走るのを邪魔されたと
いう嫌な気持ちはずっと
残った。

あの倒れたランナーは
大丈夫だったのだろうか??

まとめる必要もないとは
思いますが、

自己ベストより大切なことって
たくさんありますよね。

命より大事なものはないと思う。

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