No. 296湘南マラソンで走ることの素晴らしさを再認識。。。

いつもは自分がゴールすると、仲間の応援はするけど、それも自分がゴールしてから1時間以内でそうそうに会場を後にしてます。
昨日はゴールしたあと、水分補給をしつつ荷物を取りに行き着替え終わったのが、スタート後3時間25分くらい。
脚と内臓のダメージがほとんどなかったので、ちゃっちゃか用意が出来ました。着替えて思ったのは結構汗をかいてたこと。終盤気温が上がってきたのですね。 
そこから、『ファイト一発!!』のアレをもらってから、ゴール手前の最終コーナーへ向かい応援しました。
最後の力を振り絞るランナーや、苦痛に顔を歪めるランナー、苦しいながらも目標達成が見えたのか笑顔のランナー。
応援しながら感じたのは、頑張ってるランナーに心の底から応援してる自分・・・。
で、考えた。
自分はここを駆け抜ける時に、どんな顔して走ったのだろうか??もちろんラストスパートしてるから険しい表情だったとは思う。でも本当に頑張ったのだろうか??
もちろん、体にダメージがないのは積み重ねた練習の賜です。翌日に疲労を可能な限り残さないのは、市民ランナーとしては大事なこと。
そんなこと分かっているのに、なんか満たされないものを感じていました。
そして安田美沙子の349のラストスパートを見て、金さんがサブフォーランナーを鼓舞しているのを見て感動し、私も3時間59分になった時には少しでも多くのランナーにサブフォーをして欲しくて激を飛ばしました!!
その後4時間15分くらいまでそこで応援し、ゴールゲートの出口に場所を移すと、こんな光景を見ました。
私と同じくらいの年齢の男性が泣いている。その前には妻とおぼしき女性と女児。
何を話しているか分からないけど、男性の涙は悔し泣きではなく感動の涙だと勝手にストーリーを描いてしまった。自分の妻と子供の前で涙を見せるくらいなので凄い感動だったのだろう!!
その男性の涙を見てふとあることを思い出した。
私もマラソンで泣いたことが1回だけある。
それは、まだマラソンの基礎知識がまったくない2007年4月の掛川マラソンでのことです。
初フルでしたが、まったく準備をしないでレース前100日間の走行距離はなんと50キロ未満・・・。
なのに3時間30分切りを狙うペースで突っ込み、ハーフ行かずして両脚が攣ってしまった。その後は走りたくても走れない・・・。ゆっくりでも走ると攣る。で歩いた。歩いた。攣った原因が補給不足と感じて、エイドまで行けばフルーツがある。って頑張って歩いたがもう売り切れで水しかない・・・。スポーツドリンクもないから塩分も取れない。自販機で買おうにもお金を持ってきてない。
収容車が見えた時にはリタイアしようと思った。ただまだ時間はある。もしかしたら治るかもしれないと奇跡を信じて歩いた・・・。
(掛川はアップダウンが厳しく制限時間5時間のそこそこ厳しいレースです。ハーフ通過は1時間50分以内だったので、残りハーフを3時間10分で歩けば制限時間内でゴール。)
24キロ地点の関門で計算した。
このまま歩いて間に合うのか??
歩くスピードをキロ表示で確認した。早歩きなら1キロ10分で歩ける。1時間に6キロ。3時間で18キロ
その時の残り時間は2時間40分くらい。
全部歩いたら間に合わない。また時速6キロで歩き続けることができるのだろうか??
なんてことが脳裏を掠めたが、今は歩くしかない!!って歩き続けた。
長い長い道のりでした・・・。普段そんなに歩かないので、股ずれを起こすはいろんな場所が擦れて痛くなった満身創痍な状態であったが、一歩歩けばゴールは近づく。止まったらそこでお終い。時間に余裕はない。途中時速6キロより速く歩くことができたのと、休むことなく歩き続けたご褒美か、35キロを過ぎたくらいで軽く走ったら攣らなかったので、ゆっくり走ったり、歩いたりを繰り返して距離を稼いだ。ラスト3キロの時、制限時間まで30分あったので制限時間内のゴールを確信した。
で、少し速く走ったら両脚同時に攣って倒れた・・・。幸いケガはしなかったが、痛いとかを考える余裕もなくまた歩き始めた自分がそこにいた。
沿道の応援はビリッケツの私にも優しかった。でもそれは自分の心には痛かった・・・。
子供のころは運動が得意で、マラソンも得意だった。遅い人の気持ちなんて考えたこともなかった。
その自分が、今は走ることもできずビリッケツであがいている。悔しい!!ホント悔しい!!
走れない自分も悔しい。どんな対処をすればいいのか分からない自分も悔しい。ほとんど練習をしないで本番に挑んだマラソンを舐めまくっていた自分が悔しい。
でも、こんな風になりながらも最後まで頑張っている自分には驚いた・・・。
今までの人生、負けると分かっている勝負からは避けてきた。負けると分かった瞬間に勝負を捨てた。頑張るなんてカッコ悪いと思っていた。その場が楽しければいいと思っていた。
なのにボロボロになりながら歩いている。
ゴールまで500mくらいのところで、ようやくここまで辿り着いた安堵感と、こんなカッコ悪い自分に対しての複雑な思いが絡みあって、涙が溢れてきた・・・。
優勝して嬉し泣きならいいけど、ギリギリ完走できて感動してるって思われたらカッコ悪いなんて思って、帽子を目深にかぶったのを覚えています。
あの時のことをこうやって文章にしているだけで、あの時の情景が浮かび涙が止まりません・・・。
ただあの時にあっさり走れてしまっていたら、今はマラソンをしていないかもしれません。何もできない自分に悔しくて、走ることってなんなのか学ぶためにクラブチームに入ったり、練習したから今はウルトラマラソンも走れるようになったのです。
あの時の『涙』の成分の大半は悔し涙だと、ずっと思っていました。
しかしあれは『最後まで諦めなかった自分に感動した。』『自分に出来ることはすべて出し尽くした。』・・・感動の成分がたっぷり詰まった『涙』だと今は思っています。
上で書いた「なんか満たされないものを感じていました」は、出し切った感がないためなのでしょう!!
次はすべてを出し切ってゴールして泣けるように頑張りたいと思います。
帰りがけにちょうどスタートから6時間が経過してレースは終了しました。ただラストの坂を脚を引きづりながら上っているランナーがたくさんいました。もう制限時間を過ぎたのでゴールしても完走メダルは貰えない。制限時間完走でもない。でもゴールを目指して頑張っている!!
そのランナーを見て、掛川の時の自分と重なり大きな声で応援しました!!
完走メダルなんてなくったって42.195キロをゴールすれば立派な完走です!!出し切った自分に胸を張って欲しいって心から思いました。
ほんとランナーって素晴らしい!!

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“湘南マラソンで走ることの素晴らしさを再認識。。。” への2件のフィードバック

  1. 湘南坊主 より:

    SECRET: 0
    PASS:
    ネットサーフィンしていて、ひでさんの
    ブログ読んで、感動しちゃいました。
    ありがとうございます!!

  2. JUN-G より:

    SECRET: 0
    PASS:
    ひでさんの初フルの話に感動しました。
    先日の湘南で初フル挑戦したのですが、自分との戦いや感じたことのない感覚、突然沸き立つ感動、鮮明に蘇ってきました。
    多分、ひでさんがゴール付近で応援されていたときに、僕はゴールしていると思います(4:11)
    あの貴重な経験は一生の宝物です。
    これからも走り続けて、ウルトラにも挑戦していきたいと思っています。

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