No. 2321野辺山ウルトラマラソン レース展開
5月17日に開催された野辺山ウルトラマラソンは何とかサブテンすることが出来ました。
初めて走るコースなので目標タイム設定や区間タイムシュミレーションに書いたとおりギリギリサブテンが出来るかどうかと自分自身感じていました。ブログでは9時間45分を目安にすると書きましたが、9時間45分を出したかったわけではなく、知らないコースなので多少の想定外があるだろうと少し早い設定にしたのです。特に累積標高2000mを超えるコースのため、高低図に表れないアップダウンの連続と1900mを超える最高標高による酸素の薄さなどは不安材料でした。
ということで自分自身の目標は最高でも最低でもサブテンでした。
まず10キロごとラップを書きます。ガーミン920xtjの距離とコースの距離表示は若干の差はありましたがさほど不自然さはありませんでした。序盤は登りが厳しいのでガーミンの距離は短く出るため30キロの表示でガーミンは29キロでした。それ以降はほぼ1キロマイナスで進みましたが70キロの表示は明らかにズレていました。65キロの表示から5.4キロ地点くらいでしょうか。安全対策上仕方のないことで位置をずらしたのでしょう。またラスト10キロは300m以上距離が長かったと思います。サブテンが際どい状況だったのでこの距離の長さは辛かったです。
10キロラップタイムはガーミンとランナーズアップデートの数値をベースに修正しました。だいたいこのくらいと思ってください。
51’45
65’09
55’54
55’46 フル通過 3時間59分45秒
48’42 50キロ通過 4時間37分16秒
58’58
65’52
72’30
53’50
69’09
9時間57分35秒
当初予定9時間45分で設定したラップはこんな感じでした。
52’35
59’07
53’34
53’01
50’30
59’14
63’14
70’16
56’00
67’28
9時間45分
シュミレーションと実際のタイムを比較しながらレースを振り返ります。
【スタート〜10キロ】
シュミレーション 52’35
→実際のタイム 51’45
スタートして最初のほぼフラットな5キロは23分ちょいで走ったので少し速いと感じ心拍数が160を超えないよう意識してペースを調整しました。5キロを超えた辺りから徐々に標高が上がっていき高まる心拍数を抑えるのに苦労しました。この区間のラップは1分ほど速いけどスタートして感じたのは調子は悪くスムーズに走れていないということ。先が思いやられると不安が過ぎりました。
スタートして5キロくらいはこの背中を見て走りました。
女子優勝の楠瀬祐子さんです。
【10〜20キロ】
59’07→65’09
この区間はトレイルで非常に走りにくい。また19キロくらいまでの最高点まで一気に登ります。比較的前を走っていたので速いランナーが多くみんな走っていましたが、標高が上がるたびに心拍数がグングン上がってしまうので心拍数が165を超えたら早歩きに切り替えて155に戻ったら走るようにした。抜かれるがここを無理したらヤバそうな気がした。予定のペースよりはかなり遅れた。
歩かないでタイムを狙えるならもちろん歩かないで走るけど、私は歩くとか歩かないとかにこだわりがまったくない。目標タイムに向かって自分の体力、走力、気力とコース全体の設定などを総合的に判断して歩いた方が良いと思えば歩きます。
また私はロード区間の登りは淡々と登れるのだけど、トレイルの登りは滑るからか効率よく力を伝えられないのか無駄に疲労が増すのです。
また予定より6分遅れの要因は高地特有の酸素の薄さかもしれませんね。
繰り返しになるけど、絶対に歩かないでゴールすることに価値を見出す方は歩くより遅くても歩いたらいいし、走るより歩いた方が良いと判断したら歩けば良いと思う。
ただ歩くならダラダラ歩き続けないことです。私は心拍数で判断して165を超えたら歩き、155に戻ったら走り始めると決めましたから、一回に歩いた距離は短いです。
【20〜30キロ】
53’34→55’54
ここは最高点を越えて下りになりますが拳大の石がゴロゴロしてるから足の接地場所を注意しないと捻挫します。私も一回足を捻りそうになり、それから慎重にくだりました。
また序盤の下りは飛ばすなとブログ等に書いている方がいますが基本賛成です。ただ飛ばすと漠然と書いてることが多いのが少し気になります。私はフルマラソンのレースペースよりキロ15秒くらい遅い4分30秒くらいで走りましたが足場の悪いとこはさらに抑えました。ただ速く走るとか抑えて走るという観点よりピッチ数を増やすことを意識しました。なぜならピッチ数を増やせば身体が宙に浮いてる時間は少なくなり接地時のダメージが小さくなるからです。
この10キロも設定より2分以上遅いけど原因は高低図に出ない小さなアップダウンが予想以上に厳しかったです。
【30〜40キロ】
53’01→55’46
この区間も苦労しました。稲子湯前の登りは長くキツイ。。かなり歩きを入れて登り切ってからの下りに備えました。この辺りから徐々に日差しが強くなってきました。
【40〜50キロ】
50’30→48’42
42キロの荷物預けを受け取りながらもこの10キロを48’42だから結構ペースアップしました。ただここで稼がないとサブテンは絶望的になると思いペースアップしたのです。フルマラソン通過はほぼサブフォーでしたから、終盤に馬越峠やラスト10キロのダラダラ登りがあるから相当厳しい。フル通過からの下りを頑張ったので50キロ通過は4時間40分弱とサブテンの可能性は残しました。
【50〜60キロ】
59’14→58’58
この区間は非常に暑くなり苦戦しました。エイドごとに頭から水をかぶって体温を下げました。また高低図に表れない小刻みなアップダウンが続いて精神的にもキツかったです。またコース唯一の折り返しがありましたが、何キロで折り返しかが分からないけどすれ違う仲間を見つけてだいたいの差を図りました。
【60〜70キロ】
63’14→65’52
暑さはますます酷くなり、給水をしても1キロいかないうちに喉が渇いてきました。エイドは4〜5キロに一箇所はありましたが、とてもじゃないけど足りなかったです。施設エイドに助けられました。馬越峠前に貯金を作りたかったけどそれどこではなかった。
【70〜80キロ】
70’16→72’30
参加者がもっともキツイという馬越峠がある区間です。70キロ地点がだいたい1100mで78キロ辺りの最高点が1620mだから8キロで500m以上登ります。しかも暑さでかなりダメージが蓄積している中での登りです。レース前には嫌な区間だと思っていましたが不思議と馬越峠を目にすると嫌な感じはしなかったです。
何故ならそこまでの日陰がない道から多少なりとも日陰があるコースになったからです。またこの区間は計画段階から歩きを織り込んでいたので精神的にも楽でした。しかしここの走り方次第でサブテンが不可能になるので可能性は残したいと走りました。
この区間も心拍数をチェックしながら走りと歩きを織り交ぜました。結構歩きましたがそれでもかなりのランナーを抜いた区間になりました。
途中でコーナーの標識が42になると登りはお終いになると二人のランナーに教えてもらいました。その時は53くらいだったからホント登りは長いです。
そして最高点に到着すると一気に下ります。最高点についた時は貯金を使い果たしていてラスト10キロの登りに備えて再び貯金を作らないとサブテンは出来ない状況でしたので下りに入ると一気に飛ばしました。下りに入って脚の筋肉は大丈夫だけど、ずっと水を被り続けたことでシューズが濡れて爪を痛めたようで一歩一歩が痛い。
もちろん水を被る時は気をつけて被っていたけど、それでも多少は濡れる。その多少が積み重なったのでしょう。
スピードを落とせば痛さは収まるかもしれないけど、ここで頑張らねば後悔すると痛みは忘れることにした。また爪先に負荷がかからないように踵接地を意識したりもした。
【80〜90キロ】
56’00→53’50
この区間は標高が引くなったことと直射日光を遮るものがほとんどないからかなり暑かった。最後の10キロで苦労したくないからこの区間は出来るだけ速く走りたかった。
【90〜100キロ】
67’28→69’09
90キロ通過は8時間48分26秒であったのでキロ7分でも間に合う。90キロ手前から登り坂が始まりキツくはなっているけどキロ7分では走れると思った。キロ6分で走ればその分貯金が出来ると頑張るも、頑張ると一気に苦しくなって歩きが入ったりした。最後はかなりキツイ坂だと聞いていたのでそこまでに貯金を作っておきたかった。またラスト10キロからの距離表示は少し長めなのです。ガーミン920xtjはかなり正確だから分かるのだけどラスト5キロが特に長かった気がする。キロ6分半くらいでは走っているのにラスト3キロで10時間まで残り21分と結構ギリギリだった。。そしてラスト2キロでガーミンは9時間45分を回っていた。最後の坂はどれだけキツイのかは分からないが苦しくてもスパートをかけて絶対に間に合わせる。そしてそこからペースアップを図った。
そしてゴール会場のマイクがだんだん大きくなりゴール地点に左折するところで係員に残り距離を聞いたところ、曲がったらすぐだと教えてもらいようやくサブテンを確信した。
最後の坂は予想より厳しい登りではなくスパートしてゴールを駆け抜けた。
9時間57分35秒と滑り込みセーフという感じではないが距離にして400mくらいの余裕しかない。
今回走っていてたくさんの方に声をかけていただいた。
まったく余裕がなかったから面倒臭そうな対応だったかもしれません。そうであったら申し訳ありません。
ブログを読んでいるとか、ペース設定や補給参考になりますとか、アスリチューン使ってますとかホント嬉しかったです。
そんなブログを書いたのだから意地でもサブテンしたかった。途中厳しい時もあったけど可能性が残っているかぎりは頑張ろうと諦めなかった。また可能性を潰さないように大事に走った。
ゴールしてメダルをかけていただいた時には立っていられないくらい消耗していました。チャレンジ富士五湖も頑張ったけどこれ程のダメージはなかった。
また今回も固形物はほとんどとらなかったけど最後まで走れたのはアスリチューンの効果だろう。
ゴールして何杯もコーラや水を飲んでから豚汁をもらったとこで優勝の楠瀬祐子さんと一緒に写真を撮った。
疲労困憊の私と違って彼女は爽やかな笑顔だった。
彼女もアスリチューン ポケットエナジーを使っている。ジェルが苦手な彼女にとって飲める貴重なジェルだと話している。
またこう話している。
『アスリチューンは甘すぎないので、あっガス欠になるかも…って思った時に、水が無くてもすぐ飲めちゃうところも気に入ってます♪』
しかしゴールしてからも、たくさんの友達に有言実行だねっと言われて嬉しかったです。
次はサロマ湖ウルトラマラソンです。野辺山は自己ベストを狙うレースではなかったけど次は狙うレースです。
自己ベストは8時間53分台だけど、アップダウンの厳しい4月の富士五湖を8時間54分台で走れたから8時間20分くらいは視野に入っている。どのくらいを狙うか疲労が抜けたらじっくり考えます。
走られた方お疲れ様でした!!