No. 2042スペシャルドリンク
マラソン中継を見てるとエリート選手がスペシャルドリンクを取るのに失敗したがために終盤の競り合いで負けた等の報道がされることがあります。また疲れているように見える選手がスペシャルドリンクを飲んだら急に元気になりスパートかけたりしているのを見るとあのボトルの中身はなんなのだろうか?と気になります。
しかしトップ選手に聞いてみると特に珍しいものは入っていないようです。少し前までの国際大会は水しか用意されていないのでスポーツドリンクに果汁やハチミツを入れていたなんて聞くと少しがっかりします。実際のところトップアスリートはフルマラソンを2時間少しで走りきります。この時間であればレース前にエネルギーを身体に蓄えておけばレース中に補給は要らないってランナーも多いですし、念のためにエナジージェルをボトルに貼付けておいたりランニングパンツの内側に1個忍ばせておいて終盤に摂取したりするランナーもいるようです。
少し話しは逸れますがスペシャルドリンクに目立つデコレーションや、大きな輪っかを付けているのを見かけますがこれには意味があります。まずトップアスリートは男子であればキロ3分で走ります。キロ3分ということは1.8秒で10m進んでしまうので目立つボトルでないと見つけるのが非常に難しいのです。またドリンクテーブルの脇を通る時にもスピードを落とさずにボトルを取るわけですからボトルを掴むのではなく大きな輪っかに手を通した方が確実に取れるのです。
多くの市民ランナーには縁のないスペシャルドリンクですが置けるレースは存在します。例えば11月23日開催の大田原マラソンは希望者全員がスペシャルドリンクを置くことができます。
しかし置く、置かないの判断は個人の戦略ですが、絶対に置きたいドリンクがないのであれば私は置かないことをお薦めします。私は今年の大田原では置かない予定です。
理由はこんな感じです。
・参加人数の少ないエリートレースであればボトルも少ないですが大田原マラソンは3000人以上が走るレースです。仮にテーブルが10個用意されていたとしても全員が置いたら自分のテーブルには300個のボトルが並んでいるのです。その中の一つを走りながら見つけるのは非常に難しいです。
・ゼネラルドリンクであればたくさん並んでいる紙コップをとれば良いのですが、スペシャルドリンクは決まったテーブルに置いてあります。そこに近くのランナーが固まって取りに行くこともありますので接触のリスクが高くなります。みんなボトルを探しながら走るから注意が散漫になりますしね。
・見つからないと精神的ダメージが大きい。
・そもそも何を置きたいのか?エネルギーチャージやBCAA補給であればジェルやサプリメントを持って走れば良い。
・気温が高くなるとせっかく置いたスペシャルドリンクが不味くて飲めなくなる。
見つけるためにペースダウンをして、場合によっては立ち止まって探すのは大きなタイムロスですし、またペースが狂います。それよりゼネラルドリンクと手持ちのジェルを利用して一定のペースで走った方が良い結果が出ると思います。
そんなことを書いてる私は昨年の大田原でスペシャルエイドを置いて失敗しました。その時のことは以下のリンク先に書いてあります。
見つからなかった理由は分かりません。
ただ見つからないことで大きなストレスがかかったのは間違いありません。
もしスペシャルドリンクをおかれるのであればひとつだけアドバイスがあります。
それは【なくて当たり前と思う】ことです。あったらラッキーくらいに思えば良いと思います。