No. 2333初めて東京・柴又100Kを走られる方へ

いよいよ来週は東京・柴又100Kですね。出られる方頑張ってください。

私は第一回大会を走りましたが、暑さなどにやられてキツかったです。

今まで14回100キロを走った中で2番目に悪いタイムを出したレースでした。

ただ失敗したレースではありましたが、いろいろ学ぶことが出来ました。特に精神面での学びは多々ありました。

参考になることも多少なりともあると思います。

当時のブログを書いた上で、レースまでに気をつけたり準備した方が良いことを書きます。

まずはレース後のブログを抜粋して紹介します。

以下抜粋

何とか完走しました。。

タイムは10時間16分前後。

満足なタイムではないけど、昨日の自分に出来る走りは出来たから満足です。

自分のブログに度々書いてるけど、タイムや順位にこだわることは大事だけど、市民ランナーはそれ以上に、

【その日出来る最高の走りをすること】

【諦めずに何とかゴールすること】

が大事だと再認識しました。

レースを振り返ります。

昨日は睡眠時間3時間半で会場に向かいました。土曜日開催のレースだから仕方がないことだし大半の参加者が同じ条件だと思います。ただ会場に向かうときから眠く不安を感じました。

今回最後まで迷ったのだけど、エナジーブーストで走ることにしました。10キロしか走ってないシューズでレースに出るなんて初心者のやることですが、今回は過去経験がないくらい最悪の状態だったのでレースでないと得られない経験を得ようと試してみました。

レースに出るには目標が必要です。目標がなければ100キロも走れません。100キロ走る意味が必要なんです。目標って言うより【心の拠り所】って方が近いかもしれません。初めて走る100キロなら自分の脚で100キロ走りきるって大きな目標があります。

そして二回目以降なら前回より良いタイムで走るってチャレンジがあります。

私は100キロ初挑戦から6回連続自己ベストで走りましたが富士五湖で途絶えました。今回はその富士五湖よりもレース前の準備が出来なかった。市民ランナーだから仕方がないことだけど5月は月間で70キロくらいしか走れてない。仕事が忙しくても練習時間を確保してる友達がたくさんいるので理由にならないのだけど合わせて身体の状態も悪かったので練習を抑えたから仕方がないと思ってます。

しかし月間70キロしか走れてないのに100キロレースを走るのは、月間走行距離30キロでフルマラソンを走るようなもんです。。。

そんなことから今回は自己ベストを狙うなんて考えも浮かばない。

ただファンランは【らしく】ない。

そこでサロマに向けた実戦でのロング走という位置付けにしました。今の自分の状態を知るには練習だけでは分からない。一生懸命走ることで客観的に自分の実力を知ることができるし課題が見えてくる。

スタートしてキロ5分少々で走ると、ガンガン抜かれる。暑いのにみんな飛ばしてるな~って思った。ただ予想した通りではあるけど私の状態はよくない。

普通は序盤から飛ばさないようにキロ5分に抑えて走るのだけど、今日は気を抜くと序盤なのに5分半くらいになってしまう。1分くらい感覚にズレがあるのです。でもこれは分かっていたことだから特に気にしなかった。また暑いのは分かっていたけどホント暑い。エイドの度に水を頭にかけて身体を冷やす。

25キロくらいでまず【一難】

胃がムカムカきちゃったのです。まだ20キロなのに。。。暑いことも原因だけど胃の吸収が悪いのは身体の疲れもあるのでしょう。少し水分補給を少し抑えて復活を待った。が30キロ辺りの砂利道で埃を吸って咳をしたのをきっかけに込み上げてきた。早めに楽になれると吐きました。それほど大量の水ではなかった。これで復活すると思った。

その前に20キロのサポートエイドでシューズを匠renに履き替えました。エナジーブーストも悪くないのだけどやはり足に馴染んでなく柔らかい着地に違和感があるのとやはり重かった。45キロにもシューズを置いてあるからそこまで行くか迷ったけどシューズの中に熱がこもってるから早めに決断しました。チップ交換の時間はもったいないけど仕方ない。

また気持ち悪さは吐いたら楽になるかと思ったけどたいして回復しなかった。ただキロ6分は超えないペースで走った。フルマラソンの通過は3時間57分。サブテン出来るかどうか際どいペースです。

この辺りは向かい風でしたが曇っていたので走りやすかった。でもペースを上げる余裕はなくペースを維持するのが精一杯だった。ただ折り返したら追い風になるし微妙に下りになるから楽になれると期待していた。

折り返しエイドも短時間で出てタイムロスを防ぎます。

しかし折り返しまで逆風だったのに、折り返しても逆風なんです。しかも風が強くなってきた。

50キロ通過は4時間46分台。

ブログにも書いてるけど50キロ通過タイムは目標タイムの半分マイナス15分って思ってます。この辺りはキロ6分も保てないので厳しくなってきた。気にしていた膝が悲鳴をあげてるわけでもなく、内臓の調子が最悪のわけでもない。何が悪いのか??

最初に書いた100キロを走ることへの【心の拠り所】を失いかけていたのです。もちろんリタイアしようなんて1秒も考えていません。

ただ完走すれば良いのではないか。この状態で完走できたら十分。サロマに向けて無理する必要はない。なんて考えが浮かんでは消えていきました。距離を重ねるごとに浮かぶ頻度が高くなってきた。

ただここで負けると歩きに入るのは分かっていた。歩きに入ったらまた一つ自分のハードルを下げてしまう。それを繰り返すと完走さえ出来なくなってしまう。
今は耐える時だと思った。

サブテンは過去7回の100キロレースで直近の富士五湖以外すべてやっている。
ここで【心の拠り所】を見つけました。あまり強くない【心の拠り所】ですけどね 笑

これだけ練習出来てなくてもサブテンできたら凄い自信になる。またこの状態から切り替えが出来たら今後のレースにきっと結び付く。と思いサブテンを意識した。

サブテンは分かりやすくて1時間に10キロ走れば良い。50キロで4時間47分弱なら残りをキロ6分ペースで走れば13分余裕がある。

5キロあたり1分18秒落としても良い。キロ6分13秒ペースくらいです。普通なら余裕のペースだけど今は楽ではなくエイドの給水を入れると結構きつい。でもキロ6分で走れば走るだけ残りの距離はペースに余裕が出来るのです。貯金が出来るのです。。


折り返してから私は初めて100キロを走るチームメイトを探しました。彼女はレース前には完走出来るかも不安だと言っていた。でも走力はあるし最近体調が良いと聞いていたので十分サブテン出来ると思っていた。たまたま途中の駅であったけど私がトイレに行くので話が出来ずにいたら会場で再び会いました。私がレース前にしてることを一緒にしてから荷物を預けて別れました。彼女は6分遅れのスタートだけど今日の私の調子なら折り返し前に追い付かれると思ってました。それが折り返してもなかなか来ない。もしかしてリタイア??いや、折り返しのループで私の直後を走っていたからスレ違えなかったのだろうと考えた。


そんなことを考えていたら、スタートした時のような腰が高いフォームの女性に抜かれた。すぐに友達と分かった。友達は腰の落ちたフォームの私に気付かなかった 笑


その元気に走る彼女を見て本心から嬉しかった。やはり折り返しの辺りで私に接近していたのです。走りながら話を聞くとエイドでしっかり食べてたら休憩が長くなり、少しペースを上げてきたとのこと。


その話を聞いて、今日彼女はサブテン出来ると確信しました。なぜなら45キロのエイドでしっかり食事が出来てたことと、それからペースアップが出来てフォームも保てているからです。


初ウルトラ成功の鍵になるのは内臓の強さです。大半のランナーは内臓が食べ物を受け付けなくなります。彼女はしっかり食べれているのだから大丈夫と思いました。


彼女にサブテン行けるよ。と伝えた。


彼女も疲労がたまってきたり、痛みが出てきてるのでサブテン出来るかどうか疑心暗鬼であったようだけどサブテン出来ると断言しました。


その時に私も強い【心の拠り所】が見つかりました。

彼女がサブテン出来たら嬉しい。

【自分のために走る】のではなく【仲間のために走る】って気持ちを切り替えた途端に脚が動くようになり、気持ちも明るくなった。


不思議なものです。。。


その時は65キロで6時間17分台だったのでサブテンするには残りをキロ6分で行けば12分弱余裕がある。終盤ガクッてくることがあるから余裕はない。しばらくキロ6分を目安に行こうと走る。不思議と余裕で走れる自分に驚く。


70キロの荷物預けで私は立ち寄り彼女は先に行くも、そのあとキロ5分半ペースで走り追い付く。

あと皇居6周切った。一周32分のジョグでも間に合うと伝えキロ6分ペースに固定して距離を稼ぐ。

なんか初100キロの終盤を思い出す。その時のことも伝える。


1キロごとの表示がすぐにくる。

って思った辺りで試練が(–;)


徐々に気温が下がってきたことと、序盤に水をかぶりウェアが濡れてたことからお腹が冷やされたようです。少し我慢したがこれはヤバイと思い彼女に頑張ってと伝えて75キロ辺りのトイレに入った。

タイムに余裕がないけど仕方ない。またこの状態では彼女の足手まといになる。お腹を壊すことを含めて自分の実力なんです。あと5キロくらいなら我満するけど25キロですから。。。


すぐに済ませて追い付こうと思ったが、しゃがんだ時に膝が痛くなってしまった。4分ほどでレースに復帰するもそれまで平気だった膝が痛くなった。でもキロ6分でいけばサブテン出来る。少し余裕もある。また痛みと言っても我慢できないほどではない。しかしペースが維持できない。

80キロ通過は7時間54分くらい。

キロ6分なら余裕は6分。


5キロ31分半。キロ6分18秒ペース

チームメイトは調子よく走ってるだろうかと心配になった。私に追い付かれないでと思った。95キロの折り返しで元気にすれちがって欲しがった。


自分に余裕がないのに、こんな風に考えられる自分が不思議で仕方なかった。

そこからキロ6分を少し超えるペースで走った。もう距離を稼ぐだけです。そういえばもう5月の月間走行距離を超えてる。4月も富士五湖を走った以外は100キロに届いていない。

と言うことは4~5月の走行距離は富士五湖除くと160キロくらいか??最近計算もしてない。。。


しかし160キロってUTMF一回。。。

昨年の神宮外苑24時間チャレンジで205キロを一日で走った距離にも及ばない。


そんなことを考えながら走った。
そんな時にまた試練が襲ってきた。
今度は睡魔です。。。

もう眠くて仕方ないのです。

過去の100キロマラソンでは睡魔に襲われたことはない。過去に襲われたのは神宮外苑24時間チャレンジとUTMF、それと初の夜間レースとなったハセツネだけです。理由は当日の睡眠不足だけではなく慢性的な睡魔不足だと思います。


痛みなら我満できるけど、眠いのは困った。。気力も奪い取られる。まっすぐ走れない。途中何度か立ち止まった。。歩いたら楽になると思ったけど、歩かずにすぐに走り始めた。トレイルでは積極的に歩きを入れて体力温存するけど今回は少し歩いたらサブテンは無理になる。

自分で放棄はしたくなかった。


何度もやってるサブテンにこだわる理由はない。でも今は何かにこだわらねばゴールに辿り着かない。

そして82.5キロ辺りのエイドで身体が冷えるのは覚悟で頭から水を被った。少し睡魔を追い払えた。


でもペースは上がらずキロ7分近くまで落ちた。睡魔との闘いも続いている。85キロで再び水を被った。今度はガツンときた。

ただサブテンへの貯金は底をついていた。これからキロ6分でいけるとは思えない。


そう思ったら身体の力が抜けた。

立ち止まりたくなった。

でも一歩一歩ゴールを目指して脚を進めた。もしかしたら復活できるかもしれない。貯金がなくなったとは言ってもそれはキロ6分で走った場合のこと。キロ5分で走ればまだまだ貯金はある。ハーフならキロ4分くらいで走れるのだから諦めるのは早い。

結果はともかくレース後に納得いく走りをしようと思った。


100キロは90キロ地点でゴールを越えて5キロ走り折り返してゴールになる。

90キロ通過は9時間4分くらい。ラスト10キロを56分で走ればサブテン。キロ5分36秒ペース。普段なら余裕のペースだけどキロ7分でも走れなくなってる私にはとんでもなく高いハードルです。ただ可能性はゼロではない。潰れたって完走はできる。頑張れる力があるのに出さずにもっと走れたなんてゴール後に思いたくない。

そこでラスト10キロを10キロレースと思って走ってみることにしました。


さあスタート!

フォームを切り替えて走ると5分半ペースになった。これであと9キロ走れば間に合う。と思ったら砂利道になった。。


頑張って走ったけどキロ6分が精一杯。砂利道がどこまで続くのか折り返しまで続くのか分からない。って思うと気持ちが弱くなる。そうなるとペースはどんどん落ちる。94キロ手前辺りでチームメイトが折り返してきた。(彼女にしたら96キロ過ぎ)タイム的にサブテンは確実に行ける。嬉しかった。

私は他人の成功をこんなに喜べる人なんだと思うと嬉しかった。


折り返しではもうサブテンは確実に無理になったので、スイカをたくさん食べました。。。スイカは普段食べません。なぜなら好きでないから。でも美味しかった。


そしてゴールに向かって走るときに両手を上げようと思ったけど止めた。それは自己ベストした時にとっておきます。


そしてしばらくして女子の表彰式で友人が6位に入ったこと知り嬉しかったです。


今回のレースは世界の強豪が招待選手として来てるし日本人も日本代表が何人もいるようなレベルの高いレースです。そこで初100キロなのに入賞は凄いです。

長くなりましたが


レース翌日の今日の自分の気持ちは

満足いくレースだった。と思える。


出しきったかどうかは分からないけど、いろんなアクシデントに負けることなく対処した。何度も立ち止まったけどすぐに走り始めた。

今の自分の力は出したと思う。


また、自分を応援してくれる仲間もたくさんいる。blogを読んで参考になっていると言ってくださる方もたくさんいる。

そして自分のことでは出せない力が仲間のためなら出せることを知りました。ホントびっくりです。
また仲間の成功を自分のことのように喜べる自分を知ることができました。


これが今回のレースで一番嬉しい。

ウルトラマラソンを走るには強さや速さだけではなく優しさが必要とはいつも思っていますが、今回いろんな意味で再認識できました。


100キロも走ればいろんなことが起こる。大冒険なんです。何も起こらなければ冒険ではありません。そのトラブルを解決していくゲームなんです。だから楽しい。

私のblogでその解決策を少しでもお伝えできればいいですね。

抜粋終わり 

東京・柴又100kに関する過去のブログはこちらをご覧ください。
二年前のレースでしたが、当時はウルトラマラソン走れるような練習がまるで出来ていなかった。だからキツイレースになりました。

今回走る方の中にも同様に練習出来てない方はたくさんいると思います。

その方にアドバイスします。

暑さ対策はいろんなとこに書いてあるから端折ります。

まず土曜日開催のレースだから仕方がないけど大半の方は前日仕事をしています。

ただ仕事は忙しいだろうけど、出来るだけ早く家に帰って寝てください。

これだけで大きく変わります。

また金曜の夜に準備をして睡眠時間を減らすことは止めてください。何ならこの週末に用意してください。

寝不足のウルトラは相当キツイです。

またペースについて簡単に書きます。

柴又はフラットなので計算しやすいけど、ペース的には目標タイムの46%で50キロに到達すれば良いと思います。

10時間を狙うなら4時間36分です。そのペースなら後半は5時間24分になるけど前半より48分遅く走れます。ちなみに50キロ4時間36分キロ5分31秒ペースです。

このペースがジョグに感じない方はそもそもサブ10は難しいです。

同様に12時間なら50キロを5時間31分です。これはほぼキロ6分36秒ペースです。

だからと言ってキロ6分36秒が遅いと感じたら序盤からそにねペースでいく必要はありません。ゆっくり気持ちよく走ってキロ6分なら6分で行きましょう。保てなくなったら徐々落としたら良いです。

こんな風に50キロを5時間31分で走れば後半50キロを6時間29分で良いのです。これてキロ7分45秒くらいです。

またエイドはあてにし過ぎないことです。高い参加費を払ったのだからエイドでしっかり食べようと思っても大したものがないかもしれないし、あっても終盤のランナーには残ってないかもしれない。

だから私はエイドを、あてにしないで補給食は持っていきます。その上でエイドに食べれそうな物があれば食べます。

私はサロマ湖でもアスリチューンを使いますが柴又に、出るとしたならこんな感じで使います。

スタート30分前

赤と黒

ちなみに赤はエナゲイン

黒はポケットエナジーです。

エナゲインはガソリン添加剤のような感じでした持久力を伸ばす。ポケットエナジーはいわゆるエナジージェルです。

レース中は1時間に一回赤と黒を交互にとります。実際はこれでは足りないから45分に一回とるかエイドを活用します。

仮に1時間に一回とるなら10時間で走る人ならレース中に赤5個、黒5個です。

それに予備を1個づつ持ったら良いと思います。

効果あるないと言えば効果を私は感じてますが、一番は水を取らなくてもジェルを飲めることから熱いレースで課題になる水分の取りすぎを防止できます。

オススメです。

  

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