No. 2031初マラソン
何回かブログに書いてますが、私の初マラソンは41歳になる直前の掛川新茶マラソンでした。
二ヶ月前に犬山ハーフを走ってからナント一回も走らずにレース当日を迎えました。まあ一回もは大袈裟でスポーツジムに通っていたのでスタジオレッスンで激しく動いて汗をかいてましたし、たぶんスタジオレッスンの合間にトレッドミルとかはしていたと思います。
当時はランニング雑誌も読んでいなかったのでインターバルとかビルドアップなんて言葉も知らず、いつも黙々と自転車漕いでる人がサブスリーランナーと聞いて神様に見えました 笑
サブスリーなんて陸上経験者でないと出来ないことだと思っていたのです。
ただ初めて走ったハーフが余裕を残して1時間45分ジャストだったので、漠然とこのペースのままフル走れるかも??
なんて甘いことを考えていた。
ただ後半の落ち込みを考えてもサブフォーは余裕で出来ると思っていた。
まあ今の私がその当時の私に30分くらいアドバイスしたらサブフォーは余裕で出来たと思います。走ってないとは言っても平日も仕事が終わってからスタジオで身体を動かし、週末になると多い時には1日5レッスン連続で受けても平気な体力はあったのですから。。。
そして自分なりに考えた戦略を持ってレース当日を迎えました。
こんな戦略でした。
ハーフまでは犬山ハーフのようにキロ5で走って、残りのハーフは根性で走る。
そして給水はとる。
以上です。。。
根性とは 笑
しかし掛川新茶マラソンのコースが犬山ハーフのコースと違ってアップダウンが結構あることを知ったのは前日受付をした帰りに少しコースの下見をした時です。スタートから車でコースを走ったけど20キロも走ると如何にフルマラソンの距離が長いか思い知らされました。これ以上下見したら怖気付くと止めました。
まあ何とかなると思いましたけどね。
そう言えば補給食なんて何も持たずにスタートしたような。。。
そしてスタートしたら、自分なりに考えた戦略も守らなかった。キロ5で行くつもりが10キロくらいで、3時間15分のペーサーに抜かれた訳ですから完全にオーバーペースでした。しかもアップダウンが激しいコースなのです。
18キロで脚がヤバイ状態になりペースダウンしたけどハーフ手前で片脚が攣った。歩いたり立ち止まったりしながらハーフ通過した時のタイムは記憶だと1時間50分は切っていた。攣りが治ればサブフォーは行けると思っていたが、今度は両脚が攣ってしまった。ゆっくりでも走ると攣ってしまう。
原因は何なのか?
どうしたら良いのか?
考えても浮かばない。
そしてその時に唯一できる行為をした。
立ち止まらずに歩いたのだ。
たまに試しにジョグしてみると両脚攣って転倒した。
24キロの関門に収容バスが見えた。
止めようと一瞬考えたけど、まだ関門時間にも相当余裕があったから行けるとこまで行くことにした。
制限時間5時間のこのレース。半分歩いて間に合うわけもない。
本当に間に合わないのかを確かめた。
早歩きをしたら1キロをどのくらいで行けるのか測ったのである。
一生懸命腕を振って歩くと10分で歩けた。
残り距離をキロ10分ペースで計算すると制限時間に間に合わない。またこのペースで歩き続けることが出来るかも分からない。絶望的な状況でしたがとにかく歩いた。
大会パンフレットにエイドでイチゴなどのフルーツを提供すると書いてあったのを思い出した。食べたら治るかも?
また足攣りは塩分が足りないのが原因と当時思っていたのでエイドでスポーツドリンクをたくさん飲めば治るかも?
なんて期待してエイドに行くとフルーツは売り切れで、スポーツドリンクも売り切れだった。マジで水しかない。。。
太った人や、ヨレヨレの人にも抜かれた。
子供の頃のマラソン大会ではトップクラスだったのでビリの人、遅い人の気持ちなんて考えたこともなかった。
そんなカッコ悪い私に沿道の方が応援してくれる。それは嬉しいような恥ずかしいような気分だった。
また早歩きすることで股ずれや脇が擦れてきてかなり痛い。
それでも止めようとは思わなかった。
次のエイドに行けばフルーツがあって回復するかもしれないと願って歩いた。
しかし遅くなれば遅くなるだけエイドのモノはなくなる。
ないと分かった時のガッカリ感ときたら。。。
もし私がマラソン大会の運営に関わることがあるなら最後のランナーまでエイドの補給食は絶対に切らさないようにしたい。
それでも歩き続けた。
私に出来ることは
歩くことだけ。
出来ることを諦めずに続けるだけ。
キロ10分ペースの歩きでは制限時間に間に合わないのは分かっていたが、諦めなければ奇跡は起こると信じて
歩いた。
奇跡は本当に起こった。
制限時間に間に合わせようと、歩きながらも少し走って攣る前に歩いてを繰り返してるうちに攣る前の予兆を掴むことが出来たのである。そしてどんな走り方をするとその予兆がくるのかも。
そしてそれまではキロ10分の歩きだったのが、少し走りが混ざることで幾分速くなった。記憶だがおそらく平均キロ8分とかになったのだろう。
ただ欲張ってペースを上げると両脚が、同時に攣って転倒した。。。
ラスト2キロくらいで間に合うと思ったが、いつ歩けなくなるかもしれない。
ゴールを確信したのは会場近くの大観衆の応援に包まれてからです。
辿り着いた喜びと、ボロボロのカッコ悪い自分への歯痒の不思議なコラボレーションだったと記憶している。
そして何とか制限時間4分前にゴール出来たのです。
それが私の初マラソンでした。
この時に諦めずにゴールを目指したから完走できました。それ以来ウルトラマラソンやウルトラトレイルも走るようになりましたが、一度もリタイアはありません。それはこの時に諦めなければ奇跡(回復)は起こるということを身をもって知ったからです。またその時の自分に出来ることは何なのか?を常に考えるようにしています。
しかしエボーリュが開催する初マラソンレッスンを当時受けていればもう少し楽な初マラソンになっていたのではないかと思います。私自身苦労したことは大きなプラスになっていると思いますが、こんな苦労をしたくない人にはオススメです。
また今でこそ脚攣りはありませんが初マラソンで脚が攣ったので、サブフォーをした次のレースである東京マラソンは脚攣りが凄く心配でした。もし初マラソンの時に脚攣りに効くアスリチューン ポケットエナジーを持っていたらもう少し楽な初マラソンになっていたのではないかと思います。私自身苦労したことは大きなプラスになっていると思いますが、こんな苦労をしたくない人にはオススメです 笑
まあ苦労するにしても楽をするにしてもすべて経験になりますからいろいろ試してみてください。
初めてフルマラソンを走られる方は世界記録を出すようなエリートランナーも制限時間ギリギリのランナーも平等に一回しかない【初マラソン】を存分に楽しんでください。