No. 877UTMF完走のために必要なこと。追記しました。

昨日は友達と緩~く外苑、東宮御所を16キロ走りました。疲労は抜けてると思っても走るとまだダメな場所が分かってきます。そろそろ本格的に練習を開始したいけど、あと2、3日は難しいです。まあ46才だから回復遅いのは仕方ない。。。
さてUTMFは制限時間48時間ですが、トップは18時間台でゴールしたし、実際48時間を目一杯使ってゴールした方もいる。どちらが素晴らしいか??
競技目線ならもちろん18時間台でのゴールです。でも少し目線を変えると30時間も多く動き続けて48時間でゴールの人も凄いと思う。だって今回のUTMF完走者はフルマラソンではサブスリーレベルの方が多いと思う。サブスリーなら3時間で終わる。で48時間は3時間の16倍なんです。。。速く走るのも大変だけど長い時間活動し続けることってホント大変なことなんです。  
 
私はだいたい42時間でしたが、私よりも速くゴールしたとか遅くゴールしたとかなんて関係なく完走した人は凄いと思います。
今回は目標タイムは考えてないと言うかどのくらいで走れるか想像出来なかった。だから目標のたてようもなかったのが事実。今回走ってみて36時間くらいなら走れそうだと思いました。まあそれでもトップの倍ですからね。。。
来年出るなら確実にケガなく完走を狙いつつタイムも少し狙うつもりです。まあそんな速く走れないけど。
来年UTMFに出て完走したい人に完走するのに必要と思われることをレース前に立てた戦略と走った感覚、経験から簡単にお伝えします。もちろん少しでも速いタイムでゴールしたいって方には適さないこともあります。
レース前に書いたことと基本的に大きな変化はありません。
☆大前提になるのは、天子山塊に入る105キロ時点で心身ともに余裕があるように行かないと完走は厳しいと思います。(完走できたとしてもかなり危険だと思います。)
そのために私が気をつけたことと、今回気付いたことはこんな感じです。
①脚に出来るだけ負担をかけない。序盤から息を切らして登り坂を走ったり下り坂を短いトレイルレースのように飛び跳ねながら下るのはダメです。そんな走りが余裕で出来る方ならいいけど完走目的なら一時の気持ち良さや、カッコ良さを求めたり、一緒に走るランナーにライバル心を持たないことです。
走れる登り坂も心拍数が少し上がれば歩く。平地だって歩いたっていい。下りはスピードよりいかにダメージが溜まらないかを一番に考えて走る。負担がかかりそうな急坂や固いとこは歩く。また転倒のリスクがあるとこは慎重に進む。
こんな走り(歩き)をしてれば序盤は抜かれまくりです 笑 
それを気にしてたらダメです。目的は競争ではなく確実に完走することですから。
キツい登り坂はゆっくり歩いても脹ら脛に負荷がかかるから、下り坂は脹ら脛に負担をかけないような走りを気をつける。
②内臓に負担をかけない。内臓が悲鳴を上げたら復活できるか分かりません。復活できなければ脚が元気でも残念ながらリタイアです。。そのためには中盤まではジェル等ではなく、固形物をしっかり食べること。簡単なことです。エイドが充実してるから全てのエイドでほうとうとかうどんを楽しんだらいい。天子山塊手前の西富士中学校で普通に食事が出来れば合格です。あと水分補給はチビチビとって一度にたくさん取らないこと。ハイドレーションはいつでも飲めちゃうから知らないうちに飲み過ぎてしまう。それだと消化されない水が胃に溜まってやはり内臓が悲鳴を上げる。これもリタイアに直結です。量は個人差あるし走ってる人と歩いてる人では変わってくるけど最大とっても1時間に400cc前後でしょうか。私は気にしていましたが序盤採りすぎてピンチでした。すぐに復活したけど、そのあとは気をつけました。だいたい5~10分間隔で一口とかの補給をしました。それで喉が渇くなら口の中を潤す程度にとったらいいです。
③睡魔対策は短時間寝るに限ります。カフェインたっぷりのドリンクは最後の切り札です。飲み過ぎは胃腸を壊します。私は仮眠を一回45分しかとらなかったけど失敗でした。もう少し頻繁に10~20分の仮眠をとるべきだった。そのためにはしっかり起きれる準備をしておくことです。目覚ましタイマーとかね。ほんの数分でも寝るとまったく変わります。眠いのを我慢しても行動力は一気に落ちますから寝た方が結果的に速く進めます。
④気象変化、温度変化には敏感になり早め早めに対処する。特に少し寒くなったと感じたらすぐにレイアリングをしっかりする。あと装備の軽量化も大事だけど自分の身を守る保温ギアはしっかり用意するべきです。対応が遅れると低体温症になってしまいます。そうなったらリタイアです。特に上りをガシガシ行ってる時は危険です。周りのランナーがリュックを下ろして装備を変えてるのを見かけたら自分も装備を変えるタイミングかもしれません。
⑤だいたいのランナーは夜間走行が二回あります。暗いと怖いし運動量が落ちます。そして目が疲れることで疲労も溜まりやすくなります。レギュレーションでライト2個は決まっていますが、可能な限り明るいライトを選ぶべきです。私はペツルの電池が別に出来るのを買いましたがコード処理が面倒くさくて失敗でした。
⑥ストックは使用禁止区間以外では積極的に使いましょう。腰が落ちるのを防いでリズミカルに進むことができます。またキャップは粘土地帯で取れやすくなってしまうのでとれないような対策を考えた方がいいです。
⑦今回走って痛烈に感じたのはザックの重さです。最初のエイドにつくまえの時点ですでに肩が痛くなってきました。サロモンのように担ぐのではなく着るようなザックの方が長時間のレースには良いと思いました。また重さに関してはレギュレーションは当然として防寒対策のための装備は必要だと思います。今回私は補給食を絞ったつもりだったけどまだ量が多かった。エイドが長時間に渡ってない天子山塊では余裕を持った補給食は必要だけど、こどもの国までは補給食は基本要らないと考えて、その上で念のために少量持つって考え方をした方がいいです。
 
⑧個人サポーター
今回はエイド内であれば個人サポートが受けられた。私は純粋に旅を楽しむなら過度のサポートは詰まらなくなると感じてます。もちろん競技なのでルールで認められていることは最大限に生かすことももちろん必要です。周りがやって自分だけやらないと不利になりますからね。私が来年以降競技としてUTMFにでるならもちろん個人サポートをつけます。それくらいサポートがつくと楽にレースができます。
具体的に書きます。
・スタート時に持つのはレギュレーションギリギリの装備。補給食を持つなら次のエイドまでに使うものだけ。ストックもスタート時は持たない。これだけでザックは2キロ以上軽くなる。
・シューズだってスタートからA1なら軽いランシューでいい。
・A1でトレランシューズに履き替える。その先舗装路がメインの区間ならランシューに履き替える。また防寒ウェアもここで受け取る。補給食も最低限。ストックは使えない場所が大半だからここでも受け取らない。
・朝方になったら防寒ウェアはサポーターに預ける。もちろんレギュレーションの雨具はリュックに入れておく。
・ストックを使う区間ではサポーターから受け取る。
・エイドでは用意してない食事やスープ、お菓子、フルーツとかは都度受け取る。
・眠くなったら10分睡眠をとるが、サポーターに10分後に起こしてもらう。
・身体の痛いとこはサポーターにほぐしてもらう。
・この先の気象状況を確認する。
・順位を狙ってるなら現在の順位とか先行者とのタイム差を確認する。
・食べたいモノをサポーターが持ってなければ次のエイドまでに買っておいてもらう。
その他。。。
私は順位を狙うようなことはないからやらないな~ 笑
でもルール上はこんなことができます。(来年は分からないけど。)
全部活用するとザックはかなり軽い。軽いランシューで走れる区間がある。眠い時に安心して寝れるとか凄~く楽です。。。
それでも天子山塊はひとりで戦う必要がありますけどね。
しかし、ルールはこれから変わると思いますが、やはりスタート時に持っていない装備の追加は禁止した方がいいと思います。破損による交換ならいいけどストックを途中で授受するのは過保護すぎなような。。
⑨関門時間に気をつける。ゆっくりとは言っても中盤まではゆっくり過ぎると関門に追いかけられます。長い睡眠とかの休憩をとらなければ大丈夫だけど次の関門だけでなく、先の関門まで考慮して休憩を考えた方がいいです。
☆天子山塊に入るのはスタートからだいたい105キロでゴールまで51キロです。距離上は三分の二終わってます。ただ累積標高はまだ半分なんです(ーー;)ようは短い距離の間に激しくアップダウンするってことです。しかもエイドはありませんし、標高が2000m近くまで行くから気温も一気下がる。
だから天子山塊までは余裕がないと完走は厳しいのです。例えば脚が終わっていたら立ち往生しちゃうだけならまだしも、踏ん張りが効かずに滑落しちゃうリスクが高まるし、また内臓がやられちゃうと行動力が落ちてしまうから、やはり前に進めない。そうなると寒さにやられてしまい低体温症になってしまう。過度に脅かす気持ちはないけど甘く考えてたら命を失うほどの重大な事故になりかねません。今回私は天子山塊までは相当余裕を持って行ったし装備もしっかり持って山に入りました。それでも本栖湖につく頃にはかなり疲弊してました。。
今回は霧雨はあったけど気象状況はまあ普通でした。これが強い雨や濃い霧、それにともなう急激な冷え込み、そして足場が雨で川のようになっていたら完走率は今回の半分くらいになっていたかもしれません。。
完走率は当初鏑木さんが言っていた二倍くらいでしたが決して簡単なコースではないと思ってください。
天子山塊で注意したことは
・しばらくエイドはないので給水はチビチビ飲みました。またハイドレーションで全て持つのは止めた方がいいです。ハイドレーションから水が漏れたらどうしますか?私はハイドレーションは満タンにしないで、折り畳みできる水パック500ccを2つ持ちました。これはハイドレーションのトラブル以外にいつの間にかハイドレーションの水を飲みきったということを防ぐためです。
あと、OS1とかムサシとかは気持ち悪くなって真水が飲みたくなるので、分けた方がいいです。間違っても全てムサシとかは避けた方がいいです。。
・行動食もお腹がすいたら食べるのではなく、時間を決めて食べた方が良いです。疲れてきたり痛い場所があったりして苦しくなると食欲を忘れます。でも体内エネルギーはドンドン使っているのでガス欠になってしまいます。  
・正しいかは分かりませんが、心拍数が上がってしまうような状況は喉は渇くし、エネルギー消費は激しくなり、脚だって疲れると判断して、私は急傾斜の上りは老人のトレッキングのようにゆっくり一歩一歩登りました。後続が来たら道をあけて登ったて、また後続が来たら道をあけての繰り返しでした。完走のために最善と考えたので悔しいとかって気持ちはまったくないです。
・失敗したのは、毛無山から本栖湖までのルートをしっかり把握してなかったこと。毛無山まで登ればあとは下るだけなんて考えていました。やはり下見に行けなくても地図で旅をしてコースを想像してから行くべきでした。
レース中はいっこうに標高が落ちない苛立ちと、どこを走ってるか分からない不安から精神的に相当きつかった。まあ毛無山の先もずっと大変って思って毛無山を目指すのもキツいからどちらが良かったかは分かりませんが。。。
・危険な箇所や、迷いやすい箇所にはスタッフが立ち寒い中、睡魔に負けずにランナーを守ってくれていました。そんな献身的なスタッフに私は最初はお礼を言って通過しました。当たり前です。ただ終盤滑って転倒を繰り返すとコースを選定した主催者に怒りを感じてお礼を言ってなかった気がします。そんな負の考えを持つと一気になんで走ってるのだろうとか、ドンドンマイナスの考えになってしまう。そうなると今まで忘れていた睡魔や痛み、疲労が一気に襲ってくる。だから難しいことだけど気持ちは常に穏やかにしていたいです。怒ったって滑らなくなるわけではないし、エイドまでワープできるわけでもない。自分の脚で進まない限り辿り着かない。それならスムーズに進める精神状態を維持した方がいいです。まあ怒ることで力を発揮できる人は別ですよ 笑
本栖湖まで辿り着けばもう完走は出来ます。とは言ってもまだ25キロとかあるし、結構上りますけどね。でも天子山塊を踏破した自信がゴールに導いてくれます。
私は寝ないで先に進んだけど、軽く寝て気持ちをリセットしてからスタートしたらもっと楽しめたと少し後悔してます。終盤は笑顔でゴールしたいものです。
私は今回忘れ物をしてきました。
それは終盤に感謝の心をなくしたことと笑顔をなくしたことです。
来年、忘れ物を取りに行きたくなりました。
満面の笑みで大きくバンザイしてゴールしたいです!!
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“UTMF完走のために必要なこと。追記しました。” への5件のフィードバック

  1. チェリー より:

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    今のトコ無いのですが、とっても参考になりました☆
    やはり長い旅路・・・想定外のことも起こりますよね( ̄▽ ̄; )
    完走した全ての人が凄い!!!

  2. ミニラ より:

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    一気に読みたかったので、全部まとめて読みました。
    内容がよくわかりとてもおもしろかったです。
    みなさん言われてますが、最後のアップダウンがきつかったみたいですね。
    私はとてもこんなレースは走れませんが、走った気分にさせてもらいました。

  3. くま より:

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    熟読させていただきました。今年参戦して何とか41時間で完走したものですが、完走のポイントを的確に記載されており、非常に感心しました。
    完走して、喜びもひとしおですが、反省点もだんだん出てきたので、来年も是非ともかかれましたポイントを頭に入れて参戦できればと考えます。

  4. ひで より:

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    >ミニラさん
    コメントありがとうございます。
    もう記憶は薄らいでいますが素晴らしい経験でした。須走からみた星空の美しかったことは忘れません。

  5. ひで より:

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    >チェリーさん
    コメントありがとう~☆
    ウルトラトレイルに限らず長い距離にチャレンジするのに参考になることが少しは書いてあるかな 笑  
    チェリーさんならジムで朝から晩まで身体を動かし続けるのもウルトラの練習になりますよ。。

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