No. 1941信越五岳トレイルランニングレース ペース設定
先程アップした補給計画に引き続きペース設定についてまとめました。
昨年書いたブログを少し修正してますがほぼオリジナルです。レース前に考えた戦略とレース後に書いた結果の対比から何か掴んでいただけたら幸いです。
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【レース前】
信越五岳まで二週間少々になりました。
信越五岳のための練習はしないと書きましたが準備しないのとは違います。2012年大会の経験を生かして2012年大会より良い走りが出来るように頑張ります。
レース後のブログから区間タイムと課題を抜粋しました。
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とりあえず一番必要な区間タイムをまとめました。今回はエイドに入った時と出る時にラップボタンを押したのでエイド滞在時間も分かります。
まずは区間タイム
スタート~1A 18.5km
1時間58分04秒 6分23秒ペース
1Aエイド滞在 53秒
1A~2A 5.4km
56分28秒 10分27秒ペース
2Aエイド滞在 6分9秒
2A~3A 14.6km
1時間54分51秒 7分52秒ペース
3Aエイド滞在 3分30秒
3A~4A 13km
1時間53分14秒 8分43秒ペース
4Aエイド滞在 1分51秒
4A~5A 15.1km
2時間31分20秒 10分1秒ペース
5Aエイド滞在 23分35秒
5A~6A 14.4km
2時間28分47秒 10分20秒ペース
6Aエイド滞在 7分24秒
6A~7A 6km
59分14秒 9分52秒ペース
7Aエイド滞在 2分
7A~8A 5.3km
52分45秒 9分57秒ペース
8Aエイド滞在 3分3秒
8A~ゴール 17.7km
3時間22分52秒 11分28秒ペース
レース前に考えた区間タイムと比較してみます。ただこれは目標タイム14時間30分というチャレンジングな目標達成のタイムですが比較すればどの区間がダメだったのか?もしくは設定に無理があったのかを浮き彫りにすることができると思います。
《スタート~1A 18.5地点》
区間タイム 1時間50分
エイド 5分
→1時間58分04秒(53秒)
( )内はエイド滞在時間。
感想
この区間は予想時には涼しい中を走れると思ったがかなり蒸し暑く厳しかった。ただしエイド滞在時間を含めるとほぼ予定どおり。
《1A~2A 23.9キロ地点》
区間タイム 40分
エイド 5分
→56分28秒(6分9秒)
感想
上りも予想以上にキツい勾配で、下りもキツい坂なのでスピードは出せず予想タイムを16分以上超えてしまった。
《2A~3A 38.5キロ》
区間タイム 1時間30分
エイド 5分
→1時間54分51秒(3分30秒)
感想
暑さにバテないよう早歩きを多めにしたのでその分タイムは遅い。ここも24分遅れ。ただし1時間40分では行ける。
《3A~4A 51.5キロ》
区間タイム 1時間40分
エイド 5分
→1時間53分14秒(1分51秒)
感想
ここはもっと走れる区間だけど一番暑い時間で厳しかった。13分遅れ。ここは設定タイムで行ける。
《4A~5A 66.6キロ》
区間タイム 1時間55分
エイド 15分
→2時間31分20秒(23分35秒)
感想
この区間は厳しかった。。。九十九折りの急傾斜はもちろんきつかったけど、牧場が暑くて長い。。。36分遅れ。この区間タイムは無理がありました。ただし2時間15分では行ける。
《5A~6A 81キロ》
区間タイム 1時間40分
エイド 15分
→2時間28分47秒(7分24秒)
感想
この区間も設定タイムに無理がありました。ただ2時間くらいでは走れる。48分遅れ。
《6A~7A 87キロ》
区間タイム 42分
エイド 18分
→59分14秒(2分)
感想
ここはサボってしまった。早歩きが身体に馴染んでしまっていた。設定タイムで行ける。
《7A~8A 92.3キロ》
区間タイム 50分
エイド 10分
→52分45秒(3分3秒)
感想
ほぼ設定タイムどおりだけど、ここは40分で行ける。
《8A~ゴール 110キロ》
区間タイム 2時間25分
→3時間22分52秒
感想
設定タイムに無理がありました。ただ終盤の林道も早歩きになってしまったことから3時間では行ける。
全体を通して予定より短縮できたのはエイド滞在時間。
予定 1時間18分→48分25秒
現時点で再度区間タイムを作るならこんな感じでしょうか。
1時間55分
55分
1時間40分
1時間40分
2時間15分
2時間
45分
40分
3時間
エイド50分
合計 15時間50分
偶然ながら16時間切りの区間タイムを作ってしまいました 笑
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こんな区間タイムを書いたブログを読むだけで2012年の光景が浮かびます。不思議ですね。。
と言うことで今年は昨年のレース直後に考えた区間タイムをベースにして計画を立てます。ただ昨年のタイム(17時間46分)を約2時間短縮するチャレンジングな設定ですが記憶をたよりに無理な設定にはしません。無理な設定をすると無理な走りになりケガのリスクが高まります。
またその設定タイムをベースにして補給計画も立てます。エイドはかなり充実しているけどロードレースのように5キロおきに給水ができるわけではないです。昨年は4A~5A区間で水が足りなくなった。暑くなったこともあるけど偶々水場があったから良かったけどなければ大変だった。そういうことも記憶と記録(ブログ)をたよりにこの区間に入る前のエイドでは水を多目に持つなど対策をたてます。
おまけ
今年の時計はガーミン910XTJを使います。カタログデータを少し低めに見ても16時間なら持ちそうです。
ガーミンをどんな設定するか書きます。
まず
画面は四分割にします。
1画面
タイム
ラップタイム
距離
高度
2画面
時刻
ラップタイム
ラップ距離
高度
ちょこちょこ切り替えるつもりはないです。トレイルなら基本的に1画面目のデータを使うけど、今回は2画面目をメインにする気がする。
区間タイムや高低図を書いた紙を持てば、距離よりラップ距離が欲しくなる。110キロのレースだけど9のレースに分けて考えれば良いと思う。
また今年は心拍計は使わない予定です。オーバーペースかどうかはなくても分かる。
もちろんだけどオートラップやオートポーズは設定しません。
そしてラップボタンはエイドに入る時と出る時に忘れずに押すようにします。
このあたりのことはもう少し詳しくブログに書きます。
【レース後】
ラップタイムを掲載した時に昨年との比較をすぐにアップすると書きましたので忘れないうちにまとめます。
前年→本年の順で書きます。
また上からスタート→1A—1A滞在時間—2Aの順です。
1:58:04→1:56:50
0:00:53→0:00:32
0:56:28→0:58:56
0:06:09→0:02:21
1:54:51→1:57:14
0:03:30→0:01:38
1:53:14→1:50:05
0:01:51→0:02:16
2:31:20→2:27:10
0:23:35→0:18:14
2:28:47→2:08:23
0:07:24→0:01:10
0:59:14→0:55:00
0:02:00→0:03:00
0:52:45→0:59:00
0:03:03→0:05:00
3:22:52→3:34:00
17:46:00→17:19:42
(※今年の5A、7A、8Aの滞在時間は推定値です。実際はもう少し短いと思う。)
ざっくりですがスタートから3Aまでの序盤はほとんど変わらない。3Aから6Aまでの中盤は頑張っています。そして6Aからゴールまでの終盤は昨年より遅れたレース展開でした。
着目して欲しいのはエイド滞在時間です。
トータルで昨年より26分少し短縮したけどそのうちエイド滞在時間で少なくとも15分短縮してるのです。。。
昨年はざっくり49分。これだって遅くはないと思います。今年は34分未満です。5A、7A、8Aは推定で書いてますがこんなにはエイドにいなかったと思うのでそうなると滞在時間は30分くらい。。。
レース前に走力はついていないし、信越五岳に向けた練習や調整もしてないけど、自己ベストは出せると書いていたのはここで確実に短縮できると思っていたのです。
速く走るのは難しくても、止まっている時間を短くすることは誰でもできます。
例えば同時にエイドに到着したAさんとBさん。
エイドに2分滞在して、その後キロ8分で走るAさん。
エイドに10分滞在して、その後キロ7分で走るBさん。
何キロ地点で追い付くかと言うと。。
Aさんがエイドを出てから8分後にBさんはエイド出発。この時Aさんは1キロ先にいます。その1キロの差をうめるのは56分後です。エイドから8キロ地点となります。
短い区間だと追い付く前に次のエイドについてしまいます。
エイドに10分どころではなく20分くらい滞在した方は多いと思います。そうすると2分で出た方より18分遅い。2分で出た方が平均キロ9分で走ったり歩いたりすると2キロ差がついてしまうのです。これを詰めるのはかなり厳しいです。
ちなみにトレイルをやってない方にしたら、キロ7分とかキロ8分って遅く感じると思います。確かにロードの感覚でキロ6分、7分は遅いけどトレイルでは凄く速いペースなんです。
今回の優勝者のタイムは11時間を超えています。と言うことは平均キロ6分で行けてないのです。平均キロ7分で行ければ12時間50分とかなり上位に入れます。平均キロ8分でも14時間40分と相当なタイムなんです。
17時間19分台の私の順位は110番辺りでしたが、平均ペースはだいたいキロ9分半です(–;)
話を少し戻して、エイドの多いウルトラトレイルやウルトラマラソンはエイドの滞在時間により結果は大きく変わってきます。もちろん補給は大事だけど補給だけならそんなに長い時間は要らない。長い時間休んだらしっかり走れるようになるかと言うと逆に走る気がなくなることもあります。
レースについての考えは様々ですが、少しでも速くゴールしたい方、もしくは制限時間に間に合いたい方はエイドの使い方を考えると大きく変わってきます。
しかし1~2分でボトル2本に水を入れ、サプリをいれ、食事して、ドリンクも飲んで先に進むのは我ながら凄いと思う。。
そのために細かいこともしています。
エイド50m前からボトルをキリアンザッグから出して蓋を開けて手に持ってエイドに入る。入ってからボトルを出して蓋を開けて水を入れるより20秒は速い。また食事も口に入るだけ入れたり、手に持ってエイドを出て歩きながら食べた。エイドで食べるより2~3分速くスタートできる。
止まったらゴールに近づかないけど、歩けばゴールに近づきます。
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昨年のブログの中に一昨年のブログを引用しているから少し分かりにくい部分はありますが区間タイムの設定に悩んでいる方には目安になると思います。1時間速く走りたいなら各区間のタイムを5%強カットすればいいし、1時間遅いタイムを狙うなら各区間のタイムを5%強増やせばいいです。
ガス欠等で失速した区間はないので設定タイムを作ってみて行けそうなら行ってみてください。そして実際のタイムと比較すれば来年以降の目安になります。
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